どの資格取得でも、学科試験に一番大切なものは「過去問題」だ。たいがいの資格は過去問題を繰り返し解き、解説を見ながら理解していくものだと認識している。

が、しかし、まず「とび技能士」の過去問を手に入れるのが、思った以上に苦戦した。

書籍はたった2冊、しかもかなり以前の問題集だ。果たしてこんなに古いもので大丈夫かと不安になるが、とりあえず購入。しかも関係のない資格のものもセットになっていて、なんとなく割高感がいなめないが、そうとも言っていられない。

AMAZONで2冊購入したら、さっそく翌日に送られてきた。今更ながら「AMAZONの配達は凄い!」と感心しつつ、本を開けてびっくり!

なんと、回答が羅列されているだけで解説がない!!!

これにはちょっとびっくりした。出版社に電話して聞いてやろうかと思ったが、そんな事しても間違いなく無駄なため諦めた。

ここで色んなサイトを調べてみる。すると都道府県職業能力開発協会 に行けば過去問題がコピー出来るらしいという事がわかった。

当時は尼崎で仕事をしていたため、兵庫県の職業能力開発協会に出かけてみる。元町駅の北側にある建物で、とりあえず行けば何とかなるだろう・・と思っていたのだが、「平成27年度のものしかありません」と素気ない対応が・・。

おいおい、1年分だけでどないするねん!!

と言いたかったが、ないものは仕方がない。

しかも、これもまた解説はなく、2択問題と4拓問題の問題一覧と、「〇・×」や「1・2・3・4」と書かれた回答のみ。

過去問も十分揃わず、解説もない状態・・・という事は、いったいどうしろという事か・・・。

ここで改めて問題を見てみた。20年以上の経験があり、自分では一流の鳶職人を自負してきたが、正直まったくわからん問題が7割近くを占めている。

勉強なんぞ、運転免許を取得したときくらいしかマトモにやってきていない人間に、この状態ははっきり言って不可能に近い状態だ。

だいたいが、鳶を目指す人間が幼少期に勉強なんかマトモにやってきていないのに、余りにも不親切な状態に、目の前真っ暗。資格取得を諦めて10年間の書類をチマチマ集めるか、認可を諦めるか・・というのが正直な気持ちだった。

・・・が、何の下調べもせず、「とび技能士1級受けに行く!!!」と周りに宣言した手前、ここで引き下がるのは男がすたる!!